第23話 二度目のエジプト行き、ファラオの呪い!
数年前、風邪で中止したエジプト行き、再チャレンジするべく平成二十二年二月の旅を申し込んだ。
しかしここでもまだ貧乏神の一人が居残っていたらしく、また病気になった。
今度は目にきた!
一月の半ば、ペンションの仲間が俺の喜寿の祝いをしてくれるとのことで、わがもみの木山荘に集まった。
いい気持ちで盛り上がったのは良いが、次の日に左目が痛くて開けられない。
今までも数回かかった事のある、眼の絞りが炎症を起こす虹彩炎という病気だ。
エジプトは前も病気で中止しているのでどうしても行きたく、良くなることを期待して伸ばし伸ばししていたが、あまり好転せず、光の強い、ぎらついた砂っぽい砂漠の国へ出かけるのは悪いと、とうとう出発の一週間前に中止をした。
またキャンセル料を払う羽目になった。
この病気の発病原因ははっきりしないとの定説だが俺は
酒の飲みすぎが原因とおもいこんでいる。
酒は少したしなむ!なんてことは出来にくい。
頭にキタからそっくり禁酒を誓った。
エジプトのガイドブックその他の資料をすべて捨てて二度とエジプトに行かないことにした。
きっとファラオの呪いが俺にかけられているのだろう。
俺はファラオと対立した神官のうまれかわりかなー?
あんな砂っぽい無味乾燥の砂漠、そしてミーラなんか見に行ってやるかってんだ!
でも四月にも一番人気の世界遺産マチュピチに申しこんであるから、ま!いいかと
思っていた。
しかし二月の末、ペルーに今までに無い豪雨が襲い、クスコからマチュピチへの
唯一の交通手段の鉄道が三十箇所にもおよび被害を受けたとのこと。
ニュースで出た被害画像は線路の下がえぐれ線路は空中にぶら下がり状態であった。
この旅もだめかもしれない。(実際だめだった)
世界を旅すると本当に温暖化の影響が目に付く。
なぜか二月三月と続けて中南米の地震が報じられてきた。
もしマチュピチの鉄道が開通したら行くのか?
地震の多い国なので遺跡の石がくずれ下敷きになるか、
ご安心あれ、この遺跡は数多い地震に四千年たえてびくともしないのだ。
耐震に強いと言われている現在チリの建物でも被害がある。
先人の知恵に学びいっそのこと、石組みの建物を作ったら いかがかな?チリーさん。
しかし度重なる旅のポシャリにも俺は萎縮しない。
なぜなれば第三弾の旅が用意してあるのだ、イッヒッヒ!
それは五十周年を迎える我が所属する山岳会の目玉山行としてスイスの山旅が企画されているからだ。
四十周年もスイス山旅が実施され、総勢16名の大部隊を俺がガイドをしたのだ。
(もみの木山荘HP 第19話 初めての山岳ガイドを参照)
自慢するようだが、昨年娘を同行して十回目のスイスに行っている。
地元のスイス人(いつもの下宿屋)からスイス人より詳しいとお世辞?をいわれた。
スイスのことはお尋ねください!!。