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もみの木山荘オーナーの自分史。イジメられっ子からガキ大将へ。あだ名はガキ大将アク(悪)

もみの木山荘オーナーの失敗談「トホホ物語」。旅がやりたくて脱サラ、ど素人がペンション経営 もみの木山荘作るまでの・・・!

宮城蔵王貸切ぺンション「もみの木山荘」オーナーの真実の話を掲載しています。

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トホホ物語

トホホ物語

 第11話 毒見人か!俺は
[ No. 11 ]

5月の連休に白馬の八方尾根にテントを張った。 ベースキャンプである。

肉など腐りやすい食材は雪の中に埋めておく。

数日間の稜線の縦走を楽しんで戻ってきたら、数日間続いた晴天で雪が解け肉はむき出しになっているではないか!

その肉は表面がやや紫色に変色してハエまでたかっている。

下界だったらもちろんこんな肉は捨てるだろう。

しかしここは山の中、代わりの食材もない。もったいないので表面の変色した所だけ少し削り、俺が食べてみる事にした。

普通はケチケチして少しずつしか食べない肉も思い切り厚いステーキにする。他に試食するやつはいない。しかし食いたい気持ちはあると見えて味はどうかとか、しつこく聞いてくる。

しばらくして俺が平気なのを見てワーと群がるように肉を焼いて食べる食べる

俺を試食人にして、生きているのを確認したわけだ。

ヒデーやつ達だナー。

しかし次の夏山での出来事が分かったら絶対俺を試食人にしなかったろうに。

立山から黒部五郎岳という山深い北アルプスの深部に入ったときのことだ。

家を出発するときに持ってきた鳥の唐揚げは、前夜の夕食でかなりの量で残りそのまま山に

持っていったものだ。気温も高くすぐ悪くなる夏の日だ。

悪いことにその日に食べることを忘れ次の日の朝に唐揚げを食べた。

他のおかずも少なく俺とKちゃんはもりもりと食ったがTは味が変だと少しだけ食べた。

他の人は食べなかった。しかし歩き始めてからしばらく経つとTは酔っぱらったようにふらふらし始めた。

腹も痛かったのだろうが我慢して歩いているうちに消化してもはや腐った唐揚げを吐くことも出来なくなったのだ。

しかしいっぱい食べた俺とKちゃんは何でもない。胃の働きが速いのか消化液がいっぱいでばい菌をころす力がつよいのかな?