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もみの木山荘オーナーの自分史。イジメられっ子からガキ大将へ。あだ名はガキ大将アク(悪)

もみの木山荘オーナーの失敗談「トホホ物語」。旅がやりたくて脱サラ、ど素人がペンション経営 もみの木山荘作るまでの・・・!

宮城蔵王貸切ぺンション「もみの木山荘」オーナーの真実の話を掲載しています。

もみの木山荘オーナーの写真館。山と高嶺の花、旅のエッセイ写真集です。

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 エッセイ モンテローザの猫
[ No. 12 ]

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モンテローザ! それはツェルマットの町からそそり立って見える雄々しいマッターホルンに対しバラの名をいただく女王モンテローザは つつましく身をかくしコルナグラードの丘(3090m)に登らなければ見えない。
しかしマッターホルンより高く(4638m)凛としてその東にそびえ立つアルプスの女王だ。(マッターホルンは4477m)
モンテローザ(左)から流れ出た幅 1km にも及ぶ巨大な氷河の上の岩にへばりつくように小さく、点となりモンテローザ小屋はある
緑の湖を遙か下に従え、その小屋は観光とはきりはなれ、孤高の位置にある。

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青氷の氷河を渡り
底知れぬ深さに 口をあける氷河のさけめ

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疲れ果てて たどり着く山小屋
登山者には 言葉では 云えない 憩いの御殿

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その山小屋で
堂々とした めすねこが
お疲れさんと 俺を出迎える
ネコの毛が いっぱい付いた
リュックを背負った 俺を
猫好きと見て 歓迎してくれる
他の人には 素っ気ないのに

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どうぞ!とばかりに
こちらを振り向く
日本の猫より 一回りも
大きい この猫は
モンテローザ小屋の 女王
俺はこの猫を
モンちゃん と名付けた

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私についてきて
ガイドするような ねこ
山の中の 孤独な猫
リュックの 猫の匂いが
懐かしいのか
モンテローザの モンちゃん

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この小屋はどうですか?
イイ小屋でしょう!
と、モンちゃんは云う

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モンちゃんの 云うとおり
小屋のベットより
雲海に 浮かぶ マッターホルンが
そして 毛布が普通の 山小屋で
暖かい 新しい羽毛布団
何杯も お代わりの 出来る
暖かいスープ そして 肉とマッシュポテト
二つのアイスと 大きいクリームのデザート

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ヘリコプターで 運んだ
貴重な 野菜のサラダ
大ジョッキ 一杯5F(300円)のビール
町のレストランと 同じ値段のビール
氷河に囲まれた 絶好のロケーション
この素晴らしい 御殿の料金
1泊2食付き 4,400円
モンちゃんの 自慢するだけ
素晴らしい 夢の御殿

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モンテローザの とりことなった
若者達は 朝も暗い 3時に小屋を発つ
雪に照り返す ほのかな灯火
モンテローザに 魅せられた
彼らの 魂のように 登り続ける
かすかな灯火  いつしか 夜は明け
女王の乗馬 銀の鞍 リスカムは
美しい 朝焼けに もえる 赤くもえる